2009年5月10日

Synecdoche, New York




好きな映画の種類で、大きく分けると
1.最初からお気に入りになってしまうもの
2.観れば観るほど味がでてくるもの
の2種類があって、チャーリー・カウフマンのSynecdoche, New Yorkは正に後者。
金曜日に一回観て、その時はフラットメイトと"?"の世界へ。
チャーリー・カウフマンは好きな脚本家だけど、今回のは今までのに輪をかけて分かりにくい。
自身が監督、というのもあって、もう"伝える"という作業をあきらめたのか、と思ったくらい。
案の定、次の日にいつもの友だちとランチを食べてる時に、Jは
"カウフマンだから期待して観に行ったけど、彼の映画じゃなかったら途中でシアター出てた"
なんて言ってた。
分からんでもない・・・

その後、もう一人の友人が観ていないというので、うちでワインを飲みながらまた鑑賞。
正直、私ももう一度観ておきたかったし。
このときはもう少し距離を置きつつ、でもいろいろな部分に目を向けて観ることができたせいか、
一回目のときとはまた違った印象。
確かに訳分からない場面もプロットも多いんだけど、
現実とイマジネーションの境がどんどんなくなっていく様、
時折鳥肌がたつくらい美しかった。
"死"という概念が映画の下敷きにもなっているせいか、
確かに重々しい雰囲気ではあるのだけど、それだけにさせないのはさすがカウフマンです。

これ以上に良くなる要素もたくさんあったんじゃないかな、とも思うし、
テーマがテーマで2時間弱じゃ難しいんじゃないかなとも思うけど、
もう何回かは観ておきたい映画になりました。

Synecdoche, New York

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